人権セミナー「どうなる?どうする?死刑がない国の刑罰」
2016年7月、神奈川県相模原市で、たくさんの障がい者の命が奪われる事件が発生しました。
このような深刻な犯罪に対して、私たちはどのように向き合えばよいのでしょうか。
2020年・オリンピックイヤーに、日本で国連の犯罪防止刑事司法会議(コングレス)が開催されることが決まりました。
コングレスは、5年ごとに開催され、世界中から官民の刑事司法の専門家が一堂に会する大会議です。
いま、日本政府は、日本の刑事司法制度をアジア諸国に輸出していこうとしています。しかし、死刑の執行を現実に行う国は、世界中でわずか20数か国です。
日本では、死刑制度と強制労働を内容とする懲役刑が存続されています。しかしこれらは、国際人権水準に照らせば容認されるものではありません。
国際社会から見たときに、死刑制度と懲役刑制度の廃止が急務となっていることは明らかであり、日本政府も与党も既にこのことに気が付いているのです。
コングレスの日本開催は、日本の刑事司法への世界の注目を高め、刑罰制度を改革するための大きなチャンスです。
刑罰制度の改革に向けて、日本の市民社会も大きな討論を始めましょう。(監獄人権センター代表:海渡雄一)
日本では、「死刑存置はやむを得ない」というのが多くの市民の意見です。
しかし、たとえば死刑を廃止した場合の最高刑の在り方を考えて討論し、イメージすることができれば、死刑のない社会は実現できるのではないでしょうか?
応報だけを目的とする刑罰ではなく、罪を犯した人の更生、社会復帰をサポートするという視点で、
誰も排除されない、すべての人の命と権利が尊重される社会は実現できないものでしょうか?
このセミナーでは、死刑のある日本の刑罰制度の現状を正確に把握し、そして、すでに死刑を廃止した国の現在の状況や、日本で死刑を廃止した場合の刑罰制度の枠組みについて、具体的に知る場を持ち、討論し、考えてみたいと思います。
日 時:2016年10月29日(土)14時~16時半(開場13時半)
会 場:聖イグナチオ教会岐部ホール(東京都千代田区麹町6-5-1 JR・東京メトロ四谷駅から徒歩1分)
定 員:100名 ※予約歓迎・予約で満席の場合入場制限あり
参加費:300円(資料代)
ゲスト:新倉修さん(青山学院大学法務研究科教授・弁護士)
「死刑がない国の刑罰制度とは」
海渡双葉さん(弁護士・監獄人権センター相談部)
「死刑も終身刑もない国・スペインの刑事施設」
予約・問合せ:NPO法人監獄人権センター
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